《新風青嵐の放談コラム》特別号

大海と、空の高さと、土の温もりと

「旅は終わらない 〜迫り来る筋肉痛の恐怖に君は勝てるか〜」

 8/25、朝9時。札幌は快晴…
 札幌−苫小牧間の約70kmを駈ける戦士達12名が北農中ビルに集結しました。

 JA青年部東北・北海道ブロックの統一行動として、自国の食料主権を食料基地北海道、東北から発信し、11/16の東京全国消費者大会をゴールに自転車でつなぐ『青春チャリンコリレー』が提案されたのが本年(H17)5月。あわただしい準備、予算も限られる中、事務局やスタッフの皆さんには感謝の言葉が見つかりません。

 出発の決意表明の挨拶で
「やんちゃ坊主の、“言うわ、やるわ”は誉められることがあっても叱責を受けないのがこれまた、“青年”の特権…」
のくだりは、『今年は準備不足なので来年検討しましょう。』と、事務局サイドではあらかた方向が決まっていたにもかかわらず、この手の話に青年たちはウズウズしていて、こんな事になってしまったことへの、実は言い訳だったりします。
 出発式は衆議院選挙公示直前のこともあって、『道民新党“平和”の旗揚げ式か?』など、笑えないジョークも飛び出したりと内輪ウケのネタばかりの決意表明でしたが、朝礼終了後、北農中ビル玄関前に、沢山の職員の皆さんに声援をいただいたことに、言いようのない恍惚感と大地を踏み出す勇気をもらいました。

 とにかく最初の一漕ぎを託される責任の大きさに、道青協スッタフの“彼の地、青森に無事つなげるのだ!”の想いは統括責任者である私にも痛いほど伝わってきました。

 この約一ヶ月前に、ジュネーブでのマーチ(詳しくは本コラムH17/8月号を参照)に参加させていただいた経験から、あてがわれた総走行距離約15kmはそれほど苦にはなりませんでしたが、それでも不案内で交通量の多いルート(国道36号)は多少の不安と緊張がありました。それでも前に向かう気持ちを止めることは出来ません。

 タスキにそれぞれの想いを託し…

“吼えろ! 土塊の農人の魂よ
 継なげ! 希望ある未来の子供達の大地を
 駈けろ! 愛する家族と郷土のために
 燃やせ! 青年の情熱を”

…を、胸に全員無事に走破できたことが何よりの収穫です。
 苫小牧では青森の古坂委員長が引渡式に参じていただき大団円でした。

 メディア、マスコミの対応も、反応は上々で特にラジオ媒体からの周知は底辺が広いようです。沿道のお母さんや、ドライバーのお兄さんからは幾多のエールを送っていただき、どれだけの勇気をいただいたか…
 どうせ事を起こすのなら、たとえそれがマスターベーションと言われても、これくらい楽しくなくてはいけないと痛感ししました。来年、また皆で“何かやろう”と誓いました。

 北海道ブルーの空の高さと、大地の温もりとを継なげ、そして自らそれを確かめ合った暑い夏の総決算は、私達の熱気で台風が北海道に寄りつかないほどの余波を残し、津軽海峡を渡り、僕たちの自転車と戦士達は、東京に向けて南下中です。

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