《新風青嵐の放談コラム》10月号

大海と、空の高さと、土の温もりと

「道青協版用語集」

 コピーロボットが欲しい季節です。

 選挙のせいで、日延べになっていた全国中央の各対策本部委員会の日程が決定し、スケジュール調整がにぎやかになってきました。
 地元開催の会議や行事とブッキングしまくりでため息が漏れてしまいますが、冷徹に優先順位を推し量ると、自分のことはともかく、やはり家族のこと、ごく地元のことは下位に押しやられてしまいます。
 申し訳ない気持ちでいっぱい…

 そんな東京大手町での会議の後段、全青協事務局と『HPの書込』の件で雑談になり、道青協の書込が熱っぽくなっていることを頼もしいと感じていました、こと品目別対策などの政策議論は、なかなか伝えきれないもどかしいさで、これまた悩ましい…

 昨年、国の基本計画の見直しに当たって議論の中核を成した企画部会においても、消費者委員など農業関係以外の委員から専門用語が解らない…とのリクエストに中間論点前に“用語集”なるものが整理されました。
 その会議室を共有していないほとんどの人たちは、そのやりとりを“活字”でのみしか判断できないのですから、伝える工夫が必要ですし、それが難しいから『だから“活字”は怖いから気をつけろ。』と、元全青協会長の森本氏(熊本)に以前忠告をいただいた経過があります。

 …と、言うわけで、今月は「それでも楽しくガハハとやりたいではないか!」を調味料にして『道青協版用語集』を独断監修でまとめてみました。
 硬軟とりそろえた出色の出来映えか?それとも、噛み合わないとの酷評を受けるか?こんな放談コラムを題材に更に書込が生産的になることを楽しみにしています。

あの2行
 コラム7月号で水稲精農家の反感をかい、「仕事が足りないから太っているんじゃないの…」を言わしめた2行のこと。せめて、「捨作農家が絶滅するのが早いか、ダイエットが成就するのが早いか私達は注視している。」ぐらいの書きようだと、なかなかのセンスだと唸っていたところ。痛いところをつかれ、けっこうへこんだ。

お父さん
 例えば、北海道中央会では部長や参事クラス以上の役職員のこと。青年部のやることが心配で堪らない。あるいは相対的に遠い存在をしめす場面で引用されたりする。
 前述が「お父さん心配性だからなぁ…。」で、後述が「自民党のお父さん達次第だよね。」

お母さん
 JA女性部さんを総称して「お母さん達」と表現したりする。特にこれと言って“悪意”も“敵意”もない。付け加えると、近年は両者の関係は非常に良好である。それはお互いを認め合っているから…ちなみに、現伊藤会長も、前佐藤会長も大変魅力的な「お母さん」である。

お兄ちゃん
 歓楽街のちょっとくだけたそういうお店へ行くと、「お客さん」とか「社長さん」に混じって、「おにいさん」と言われたりする。熊本では「お兄ちゃん達」に水鉄砲が配られたりする。ただし、JA女性部からみてJA青年部のことを「お兄ちゃん」と言うことはない。

お姉さん
 本当のお姉さんの場合はマレで、「飲み屋の〜」だったり、「キャバクラの〜」だったりする。本気でちょっかいを出すと、けっこう大やけどしたりするので気を付けるべし。なお、「おんなのこ」と言う表現はより広義的。例えば「中央会のおんなのこ」の様にキャパが広くなる。

耕作放棄
 農水省企画部会用語集によると「過去1年以上作付がなされず、今後数年間に再び耕作される明確な見込みのない土地」となっているが、道青協では“〜対策”となり、“花嫁対策”とか“後継者対策”と同様のニュアンスになる。詳しくは某S副会長が説明する方が良いと思うが、「耕作放棄」の対象地は人によって様々な評価があることを付しておく。

パワーアップ事業
 某S副会長が出席する開発公社の評議委員会などで聞かれる用語。道青協では「耕作放棄地対策」として重要な事業であるとの見解に至っている。詳しくは某S副会長が説明する方が良いと思うが、いずれにせよ「パワーアップ事業」はタイミングが重要である。

リフレッシュ枠
 某S副会長が出席する北海道農協酪農畜産対策本部委員会などで聞かれる用語。道青協では「耕作放棄地対策」として「パワーアップ事業」同様重要な事業であるとの見解に至っている。詳しくは某S副会長が説明する方が良いと思うが、「リフレッシュ」するのも、されるのもけっこう勇気がいる。

捨作
 農水省企画部会用語集によると「品質や収量にこだわらず、十分な栽培管理を行わないこと。特に補助金などの受取を目的とする場合を指す。モラルハザード」となっているが、転作麦、大豆、飼料畑を心ない耕作者が作付けするとそれに当たる。更に発展すると「駄農」と言う表現になる。ちなみにこの言葉を初めて聞いたのが、平成13年、十勝地区農青協の会長の時。衝撃的だった。たぶん、今でも、道東の単組の部長でこの言葉を知らない、意味の分からない人がけっこういると思う。
 農業者たるもの、当然あってはならないこと。

本作
 捨作に対して相反する語句。転作農家からみて十勝や北見などのいわゆる転作奨励策を恵受出来ないでいる農家を「本作農家」と表現することがある。畑作農家自身は「畑作専業農家」と言う言い方はしても、この表現は一般的でない。
 おそらく、平成13年11月からの『農業災害補償制度の検討委員会』での資料で『…本作化する転作麦、転作大豆…』と言う表現で農水省が引用したのが公的では最初のはず。

繁殖学
 畜産酪農を営んでいる人には、まさに経済行為に結びつく重要な学文。ただし2次会以降この話題で盛り上がっていると、ちょっとHな話になっているのだなと理解するベし。

生殖学
 繁殖学より更に発展的な学文。人生色々、男も色々、女だって色々〜、夢と神秘の世界だと思っている人の方がシアワセかもしれない。

とまる
 畜産酪農業界では「受胎」を意味する。これが人間の世界だと青くなったり小躍りしたりと悲喜こもごも。

宿題
 必ずやってこなくてはいけないことと、そうでないことがあるが、会議などで「では、この件については宿題としますか…。」は後者の場面が多い。ケツがカッチンしそうな時などに使われる技。自身の得意技でもある。

トレーニング
 この場合、言われてやる練習ではなく、自ら目的とテーマを持って取り組むトレーニングのこと。青年部にとって時にそれは政策議論だったり、理論武装のための学習や研修だったりする。

責任ある政策提言
 食の現場に携わる実践者として、特に、担い手として責任ある立場から、“甘え”の構造から脱却し真に我々の自立と、国民、生活者の負託に応えうる自律を目指すことを表現した“新綱領”の第2条のコンセプト。
 批判のための批判ではなく『こうありたい、だからこうすべき。』を“政策提言”という形で実践していこうとするもの。

新綱領
 サラリーマン短歌調で策定に携わった者が表現する『ヒラがこね、シラトリがつき綱領餅、フジキがまるめ、喰うはミカミ』にあるように、北海道意見がそのベースになった全青協50年の節目(平成16年度)に策定された新たな綱領のこと。ちなみに、旧綱領(統一綱領)も、全青協から2年先に誕生した当時の道青協の意見が反映されている。(道青協50周年記念誌“希望”参照)
 構成は、「前文」、「条文」、「解釈文」からなっており、「条文」は5項あり、各解釈文がそれを解説補完している。
 条文主旨は
1 地域社会への貢献
2 責任ある政策提言
3 JA運営の参画
4 相互研鑽の場
5 担い手の育成
ロジックの作業も含めて難産だったので、特に昨年の全青協理事者は思い入れが強い。難産の子は丈夫に育つというから、皆で元気に育てていきたい。

予習・復習
 会議、研修会前に事前の資料に目を通しておくことは、最低限の予習。そこからシミュレーションして関連する事項やフォルダーから、虎の巻を作る作業が出来れば完璧な「予習」。
 会議、研修会終了後、資料をファイリングをして目を引く発言や、やりとりを関連するフォールダーに整理することを「復習」という。また、事業の報告書なども「復習」の内に入り、次年度以降の「予習」の重要な資材になる。
 以外とマメなのである。ちなみに、自身の放談コラムも、その「予習」と「復習」の繰り返しからキーボードが叩かれている。

理論武装
 ようするに、“屁理屈”のこと。しかし、聞く側に、「なるほど、そうだったのか…」と、納得させるための最低限の技術(話術やプレゼン)と、例えばデーターなどは“裏”が取れていなくてはならないので以外と頭を悩ます。
 最近そのせいで、「白髪が増えましたね。」と言われることが多くなった。

退耕植林
 耕作放棄地は見苦しいから林地に戻そう…で、更にそこに政策支援や誘導政策を、となると、財務当局は決して首を縦に振らない。生産責任を担う主産地としての、責任ある政策提言か?と言われれば、かなり難しい。西別川流域の畜漁連携による植林とカテゴリーは違ってくる。
 例えば、フランスは冬期間の暖房は、電気、ガスで灯油は使用できない。また古いものを愛し、それをステータスと考えている生活スタイルから暖炉に薪のある生活が多いことから、郊外や農村部においてガレージや軒下、薪小屋に薪がストックされており、それを調達する専門の業者もいる。その薪は遠くの山から切り出されるのではなく、圃場に隣接し、農民が保有する雑木林や民間の保安林から調達するのであり、結果、植林という形で“林産資源”が守られている。もちろん、20年後、30年後の孫やひ孫のためにである。
 省みて私達は、その感覚と意識が醸成されるまでどれぐらいかかるだろうか?未来に向けた重たい課題である。

話題提供
 ふーん、へー、といった話から、ふりネタまでバリエーションは豊富。ただし、ちょっとステージの大きい会議で「話題提供として…、」と言った場合は相当の覚悟と、予習を積んできている場合が多い。

優良農地
 最低限の基盤整備が施されている農地。耕作者の努力度でその成果の伸びシロが期待できる圃場。パワーアップ事業などが強制行使されていたりすると良いのにと、思う担い手は多数。
 優良農地も手入れをおこたると不良農地→耕作放棄地になる可能性もあり。

系統利用
 古くて新しい課題。ただし、花嫁対策にこの言葉が飛び出すと一気に具現化する。引用例は「会長の奥さんは元JA職員だったので、系統利用ですね。」となる。

赤ペン
 予習や、会議時に使用する必須アイテム。たとえそれが蛍光色だったりすれば赤でなくても(緑や、黄色)充分その役割を果たすことが出来る。
 飛行機内で、しかも、非常口座席で“赤ペン”を入れていたりすると、搭降時にスッチーから「お仕事お進みになられましたか?」と笑顔で声をかけられたりする。

べったり
 するのも、されるのも好きでないと言う人が青年部では以外と多い。引用例は「彼は○○先生にべったり」。一字ちがいの“まったり”とはかなり意味が違ってくる。

ICレコーダー
 メモでは追いつかず、「すみません、もう一度お願いしま〜す。」とは絶対に言えない状況で、聞き逃すことの出来ない重要な発言をボイストレースするアイテム。40歳を超えると必需品。

鉄板
 このフレームで出来ていて、いわゆる“がちがち”で揺るぎない事象のこと。ちょっとやそっとの圧力で折れ曲がることがない…、事もないから難しい。

ネタ帳
 JAユース手帳のこと。以外とくだらないことをメモしていたりする。生活や、営農に本当に役立つことはマレ。一人でのぞいて吹き出したり、ニヤニヤしたりすることが多い。

新党平和
 存在価値と、現実性から見てありえない政治ジョーク。チャリンコリレーの出発式の決意表明に飛び出した身内ウケ用のネタ。名前のわりには以外と攻撃的だったりする。

大台
 青年部においては40歳・不惑を意味する。これを境に、青年の煌めきも、情熱も加速度的に失われ、逆に心にも体にも余計な贅肉がついてくる。

じゃぶじゃぶ
 オーバーフロー、溢れかえっていること。引用例は「札幌市場のオーダーがあったから送ったところ、他の産地にまで呼びかけてそれに応えたものだから、供給が“じゃぶじゃぶ”になってしまい、1ケース800円の精算になってしまった。」→今夏の実話

のうすい
 農林水産省。我々の業界の統轄官庁。予算が不自由なものだから、時々、当省の官僚も自虐的に「財務省農政部局」と言ったりする。以前青年部とは対称軸の関係であったようだが、こことはケンカをするより、むしろ利用する方がよい。
 近年、若手・中堅の職員は、精力的に現場の声を吸収しようと非常によく頑張っている。変わった、“バンザイ”をする審議官もいたりする。ちなみに、正面の看板は中川一郎氏(現中川経済産業大臣の実父)の揮毫である。

くに
 正体不明の妖怪のような存在。農水省と同義語の場合があるが、一般的にはキャパが大きくなり、「政府」とか「内閣」とか「与党」とか「消費者」とか「生活者」とか「国民」とか「マスコミ」とか「経済界」とかが内在する。

ヒアリング
 「現地〜」とか、「有識者〜」とかバリエーションは豊富。例えば、某S副会長の嫁さん候補として好みなどを聞く場合も、広義的にはヒアリング。

課長室
 農水省において政策が立案、決定する部屋。ここに招かれたりするとドキドキする情報や、聞かなくても良かった情報が交錯する。大臣答弁なんかもここで精査される。現場の声がこの部屋に届くことはマレなので、ここで発言しようと思うとかなりの理論武装とリサーチが必要。もちろん、ただ「遊びに来たよぉー。」だけでは、よほど暇でない限り通してくれない。

企画部会
 食料・農業・農村政策審議会において平成16年1月から月間約3回のペースで各界の25名が新たな食料・農業・農村基本計画の骨子をまとめる議論と作業を行った部会。農水省大臣官房企画評価課が統括とマネージメントを行った。
 平成16年4月の有識者ヒアリングでは、『本作化などと言っているが転作作物が、今まで本気で作ってこなかったことを国民にどう総括するのか?』に、本来対峙するべき委員からは一言も発することがなかった。朝日新聞の村田企画部会委員は「農業者自身からの過激な言葉だ。」ということで、後日取材を受けることに…。中間論点の整理までアイドルギアが入った瞬間である。

CAP
 EUの農業共通政策。CAPはEUが発足した当時からの農業構造改革を推進してきた政策理念で、その時代の変遷に応じ方向性も変化してきた。「共通市場制度」と「農村開発政策」の2柱からなる。
 CAP導入後、推進してきた“零細農家の離農促進”は国民の負託に応えるための農業者の流す血の代償として、CAP適用に際して守られるべきガイドラインを、
1 農業の社会構造=家族農場
2 地域格差=構造上、風土上条件不利
3 漸進的調整=混乱を伴わない緩やかな調整
4 関連産業、地域経済と農業の密接な関係=CAPの成功なしに共通市場の成功無し
とし、以上を特別に考慮が図られるべきであると整理した。(コラム8月号から)
 ちなみに発足当時の加盟国は6カ国。フランス、ドイツ、イタリア、ルクセンブルク、オランダ、ベルギー。この内、ルクセンブルク、オランダ、ベルギーはEUの中にあって相対的に小国ということから、特に自国の食料主権と農産業の持続的発展を目指し、周辺国に対応する強い農業を構造改革により創出することを、“零細農家の離農”の推進から取り組み、それが国民的合意形成をはかるうえで、大きなソースになったとされている。
 蛇足だがCAPのPはポリシーのP。読みは“カッパ”ではなく、“カップ”。

WTO
 ワイルド・ティーチャー・オニヅカの略ではない。本部はスイス・ジュネーブ。

G10
 WTO農業交渉において我が国と主張を同じくする友国。食料安全保障(自国の食料主権)、と非貿易的関心事項(農業の多面的機能の評価)を主張している。日本、ノルウェー、スイス、韓国、台湾、アイスランド、イスラエル、リヒテンシュタイン、モーリシャス。
 字面によっては“ギオ”と呼んでしまい、新しいゲーム機かと勘違いする人もいる。

BSE
 平成13年9月におきた衝撃的な事件。牛海綿状脳症。ちなみにBSEの“S”はスポンジ状の…の頭文字。かつては罹病した牛の症状が起立歩行不全から「狂牛病」と呼ばれていたが、生産者の気持ちを傷つけるとの配慮から「BSE」と正式に名称変更になった。
 果たして狂っているのは“牛”の方だろうか?牛に、牛骨粉を与え共食いさせていることを自然の摂理に反する暴挙と、批判するのは易いが、水より、ガソリンより安い牛乳を生産している酪農家を慰めこそすれ、侮蔑することはあってはならないとと思う。
 ちなみに、関連用語で「廃用牛」は「経産肉用牛」と言う表現に改めましょう…、となったがこちらは一般的ではない。なお、「未経産廃用」を変なふうに想像した人は神様のバチが当たるから、覚悟しておくベし。

コンプライアンス
 法の遵守…? 余計わからない。どっちにしても、守ることは守ろうよ…と言うこと。
 車の速度違反で捕まって、「オレだけじゃねーだろー!」はダメ。

地上
 社団法人「家の光協会」発刊のJA青年部愛読資材。ちなみに自身は本年から「協会」の理事に就任した。ニューカントリーやデイリーマンほどためにならず、他の業界紙ほどおもしろくない中途半端な雑誌と盟友からは酷評。
 そこで、より現場に近いヒューマティックな紙面作りと、農業政策の転換期に、政策議論をより解りやすく解説するなど農業政策学習会や、研修会の参考書的な雑誌へと、今秋からリニューアル。JA青年部幹部(部長、支部長以上)をターゲットに愛読運動を展開していくことに…。

農薬漬け
 良い印象で使われない。ただし、たとえお上の言うとおりに使用していたとして、もちろんそれが“正しい”農薬の使い方とは、誰も評価することが出来ないが、使用基準を守っている生産者に対し、少なくとも同業者からこれを批判することは、あってはならない。
 ちなみに、道の推進している「クリーン農業」はその使用農薬を“毒・劇物”から“普通物”に推奨されており、安全性においても配慮がなされている。
 自分のかけている農薬が“?物”か、わかって使っているかな…?

愛読書
 空想科学読本とか、美味しんぼとか、VOWとか、趣味の園芸とか、週間モーニングとか…
 ちなみに“エレキング”はネタの宝庫。

〜対策本部
 青年部の本体事業以外に、全青協正副会長は中央において各種の対策本部委員会に出席しなければならない。自身の学習浴、知識欲をくすぐって止まない非常に勉強になる会議が多い。
 本年の関係分は、「全共連自賠責使途選定委員会」、「担い手対策委員会」、「販売事業検討委員会」、「経済事業改革帳往本部委員会」、「高齢者対策委員会」など…がある。藤木会長はこれらの他に経営管理委員会見合の各連合会の委員会等に出席をしている。
 ちなみに、道青協副会長は担当する品目別対策委員会に約月1回のペースで出席している。盟友の皆さんには興味を持って、あらためて副会長の報告書を読んでいただきたい。

組織の顔
 よく、「全青協・道青協の顔が見えない。」という声を、盟友から聞く事がある。何をやっているのか、わからないとの意味。そんな時、「盟友の皆さん一人一人、単組の取り組み自体が道青協の顔なのだ。」と、応えるようにしている。
 最近メディアの露出度が多いが、TVには不向きとの自覚は当然として、これからのJA青年部役員の資質に“ビジュアル”が必要になってくるのは、時代の流れなのかもしれない。

確度
 “〜が高い”と言うような表現では、より確実性を求めるもの、実効性の高いものという意味。決して要請相手に譲歩、迎合し張り上げる声のトーンを落とすというものではない。

とんがる
 例えば、相対的に見て北海道畑作を主張する新得のたいらさんの言い方とか…。余談だがとんがりすぎると逆にへこむ深度も深くなりそれはそれで釣り合いがとれている。

モンロー主義
 アメリカ合衆国第5代 モンロー大統領が、時のヨーロッパ諸国に対して“相互非干渉”を主張したことから引用されるが、十勝人の気質で“唯我独尊”“オレは俺、ワタシは私”的な意味合いで拡大使用されているのが一般的。余り行き過ぎると周囲を閉口させる。

最大公約数
 足して、2で割って、ガラガラポン。皆だいたい理解できていて、それでも少しずつ痛いところがあるような着地点。ちなみに、キャパが大きくなればなるほどこの数値は小さくなる。

おとな
 泰然自若とした大人物のこと。中学生の息子相手に“まだまだ子供ねぇー。”と言って“子供じゃん。”と切り替えされてしまうような人は“おとな”にはなれない。

フローチャート
 箇所書きって相関つけて並べること。原稿用紙5枚以上の作文なんかは、これを段取り作業として前段で整理しておかなくては、途中で息切れしてしまう。

スポイル
 スポイトから連想して“吸収する”と使用しているのは誤り…、と指摘されたことがある。正確には“廃棄”するとか“捨てて使用しない”という意味。カタカナ語は難しい。

経営実務
 JA役職員以上の限られた方達が目にする業界紙。5月号で依頼された掲載文は、原文をリライトされまくってしまい、それでも「十勝モンローだ!」と一部からヒンシュクを買うことに…ちなみに農政ジャーナリストからの評価は高かった。多分、もう読むことはないと思う。

月刊JA
 『経営実務』が男性的であるのに対し、『月刊JA』は女性的である。全中広報が発行している敷居の低い感じがする業界紙は、以外と読まれている方は少ない。編集スタッフに憧れの元広嬢がいたりする。

GO to the Start
 スピードスケートでいう“位置について”。新たなスタートラインに起ってと言う意味で昨年度の全青協50周年記念大会のメインテーマ。

ジェンダー
 男女共同参画(本道では男女平等参画)の会議などでよく聞かれるフレーズ。新聞などでは注釈が入らなくなったくらい一般的に認知されていると言われている。
 いわゆる、生物的性差(雄、雌の生態的な差)を“セックス”という表現だとすれば、概念的性差(男らしく、女らしくという既定感覚)が“ジェンダー”と言うことになる。したがって“ジェンダーフリー”とは、そういった既定概念を開放しよう…、と言う意味。ちなみに、“セックスフリー”は、ただでHが出来るとかの意味ではない。(こういう事書くから、林センセイに怒られるんだよな…。)

達成対策
 作り過ぎた小麦に対して課せられるペナルティーのこと。「生産意欲があるのに…」と言う生産者にとってはけっこう切ないものがあるが、致し方ない。

組織討議
 意見集約としてまとめ、あるテーマについて統一した方向性を認識するための取り組み。青年部としては、議論修養を図るための絶好のチャンス…、なのだが、えてして目詰まったり途中で滞っていたりして、机の肥やしになってしまう場合が多い。意見誘導する工夫は同時に役員の資質の高さも問われている。

作文
 字面(ロジック)を紙(別に紙でなくても良い)に落としこんで、文章を作ること。特に短いものを“お題目”と表現したりする。“綱領”の条文とか、“スローガン”とかがそれ。“作文”となると最低400字以上のもの。ただし明確に定義されてはいない。なかなか上達しない。

可愛いわネ
 某北海道高橋知事から、時の道青協会長に向けて発せられた言葉。懇談時に某麻田副知事との掛け合いから生じた。これ以降、本人は“マダムキラー”気取りで、勘違いヤローのレッテルが貼られることになる。更に、あろうことか“オレに気がある”まで言うと、もう誰も止めることは出来ない。

ラジオの人
 カメラフレームから顔がはみ出してしまうため、と言うネガティブな理由ではなく、道青協役員はそれぞれの容姿と得意分野から、メディア対応において適材適所に心がけている。“活字”の人、“テレビ”の人、そして“ラジオ”の人などがある。

N様
 日本放送協会(NHK)の取材費が潤沢である(ように思われる)ことから表現されたフレーズ。取材を受けた当事者の正直な印象である。

道新のタカコちゃん
 北海道新聞の記者には道青協の番記者として、二人の“タカコちゃん”がいる。チャーミングで仕事熱心、しかしなかなかつかまらない。盟友の現場に取材にこられると、奥様がやきもきする。

ジャイアン
 未来の猫型ロボットを題材にしたアニメーションにでてくる強烈なキャラクター。“なにをー!のび太のくせに!!”と、げんこつを振り上げて頑張る姿は世界の警察官を自認する某国に似ている。ちなみに、“できすぎ君”はこの人とケンカをしないことが、お約束になっている。

マダム ヒラリー
 「フー アー ユー」、「アイム ヒラリーズ ハズバンド」、「トゥ ミー」の有名なエピソードから生まれたフレーズ。ご主人より有名な奥様の総称。いつもキラキラしている。

出席
 うっかりして出席を取り忘れてたりすると、非難の嵐。ヒラ謝りである。

メイドin石狩、後志
 大恩ある両地区に対して特に思い入れがある…と、良心的に解釈してくれると望外なのだが、出席を取り忘れていた当地区だったりするから事ある毎に引用するフレーズ。

北農中
 道内においては単に、“中央会”で通じるが、東京だと例えば“県中”(〜県の中央会)という表現でも、北海道のことを当てはめると、農水省も、全中も“北農中”という言い方をする。当事者が慣れていないので、いきなり言われると戸惑ってしまう。

ホクレン
 頭に、“天下の〜”と装飾語がついたりする。府県で言うところの“経済連”。これが通った後にはペンペン草すら生えてこない…。なんていう俗説はその根拠をもたない。

バカボン
 社会人の規範なんかがあまり理解されていないような、おそらく甘やかされて育てられた世間知らずの農家の跡取り息子。基本的にわがままに育てられているのでとりあえず何でも自分の思い通りになると思っている節がある。ちなみに、“バカボン”の息子は“バカボンボン”と称される。

外出禁止令
 悪いことがばれちゃって奥様に外出が許可されない場合など発動される夫婦間のパーソナルな令法。解除するためには時間の経過とプレゼント攻撃などが有効…かも?

愛唱歌
 例えば“アニメタル”、例えば“大空と大地の中で”、例えば“地上の星”、例えば…

方向音痴
 ビルから出た途端、どちらに行ったらいいか解らない人。田舎では山の方向を確認しながら移動するので迷うことはないが、地元の中核都市でさえ、しかも真冬に迷子になってしまう人もいる。奥さんと一緒だったりすると終生頭が上がらない。

乙女座O型
 ポジティブには、完璧主義、芸術的、ロマンチスト、リーダー資質、理論的、ファミニスト、鷹揚。
 ネガティブには、独裁的、方向音痴、精神的高低が激しい、屁理屈屋、野心家、散財気質。
 意外と青年部役員経験者に多い。

熊3頭
 本年全青協の役員の中に昨年から見て、明らかに“平均体重”を押し上げている3名がいる。“北海道のヒグマのような…”からとってその3名を『熊3頭』と表現している。

良質な好敵手
 昨年度策定の全青協綱領解釈文、昨年度のJA青年大会の宣言文、いずれもリライトされてしまった文言。もちろん“青年部=仲良しクラブ”ではないけど、聞く人が聞くとかなり過激な表現らしい。ちなみに好敵手は『ライバル』と呼ばせる。例えば、星君と花形君の関係。

セクハラ手帳
 中央会帯広支所の某青年部事務局がつけていたりする。これを元にした『ワタシを愛した男達』みたいな手記を道民雑誌“クオリティ”はいくらで買ってくれるかしら?と空々しく言ってくれる小悪魔的事務局が、最近とみに恐ろしく見える。
 くれぐれも断っておくが、そんな事実は金輪際無い。

はちまき
 『黄色』のはちまきはトレードマーク。一応、“仕事用”、“普段着用”、“フォーマル”とTPOに合わせて色、種類、巻き方など仕様が区分されている。

勝負ネクタイ
 重要な事業や、失敗の出来ない会議に身につける“勝負時”のネクタイ。そのほか、勝負スーツ、勝負パンツ、勝負靴下などバリエーションは豊富。独特のこだわりがあったりする。

議室のテーブル
 『会議室のテーブルからはお米一粒すら穫れない。それを作っているのは私達現場の人間だ。』
 昨年7月、東京九段下の全国代表者集会で決意表明したフレーズ。オリジナルは“躍る大捜査線”青島巡査部長から発した名台詞、『事件は会議室で起きているんじゃない!現場で起きているんだ。』からぱっくた。“現場”の人間からは溜飲が下がったと好評。国会議員の先生達には不評。

アイテム
 こだわりのアイテムはだいたい他人のを見て、欲しくなってしまうケースが多い。
 例えば会議中の“白スリッパ”。藤木会長のを見ていいなぁと思った。
 例えば“扇子”。神山君の見ていいなぁと思った。
 例えば“白軍手”。山下さんのを見ていいなぁと思った。
 例えば“MDウォークマン”。中原さんの見ていいなぁと思った。
 例えば、“フリスクスペアミント”、“ピースライトアロマ”、“携帯ストラップのクリップ”…。

エース
 この称号はもちろん誰にでもつけられるものではないが、若さと頼もしさとのびシロの大きさで期待を込めて賞賛される場合が多い。当然、道青協地区会長さん達はその地域にあって“エース”である。“懐刀”とか“切り札”とかの表現とはやはり異質のものがある。

芋虫バッチ
 JAユースのシンボルマークのデザインが、“農”の字をモチーフに芋虫を表していることから、青年部盟友が上着につけているバッチを称してこう表現する。ちなみにデザインは公募と、『メルシャン』のシンボルマークの作成者にご縁があり、格安で制作いただいたと聞いている。
 札幌市内には、このバッチで格安になるキャバクラがあるとか、ないとか…

野球議論
 昨年北海道は、プロ野球元年。オープン戦札幌ドームのファイターズ対スワローズの試合で、“新庄”が先取点をもぎ取った好走塁を、『アウトになれば怒られればいいし、セーフになればファンに喜んでもらえればいい。』と振り返り、“これぞプロフェッショナル”と野球ファンは感嘆。
 時同じく農水省の『担い手とはプロ農業経営』です、となったので企画部会では『プロ農業者とはなんぞや?』に議論沸騰。この時点で議論の加速度にブレーキがかけられてしまった。
 4月の有識者ヒアリングで北海道農業担い手の視点でプロ野球にたとえて、明快に応え表現した。
 例えば、産業政策と、農村政策が混同しがちなのを、『プロ野球選手のギャランティーを決めるテーブルで、少年野球の振興策を話し合ってはいけない。』と、表明し関係者から称賛をうけた。また、『北海道畑作は日本農業の5番バッター。ホームランを打っても派手にガッツポーズしない連中達だ。』には、分かる人たちには分かる話なので審議官達の絶賛を浴びることになる。
 そんなことはともかく、息子が少年野球に出会わなければ、こんな感覚で野球を見ることがなかったはず。だから、野球は楽しい。

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