《新風青嵐の放談コラム》最終回おまけ号/夜の会議編

大海と、空の高さと、土の温もりと

「カーテンコールにこたえて」

 道青協総会、ご苦労様でした。

 3月号(最終回)も、ギリになりそうだなぁーと思っていたところに、事務局の某田中君が釧路に転勤になると言うので、あわててキーボードを叩く羽目になってしまい、しかも、4月を目の前にして十勝地方はこの大雪!
 結局、HPアップにタイムラグを生じて欠稿することになり、ホッチャレ青年のやる気の無さを図らずも露呈する結果となってしまいました。
 申し訳ありません。

 …と、いうことで、最後は放談コラムらしく楽しく(かどうかはわからいけど…)締めくくることにしました。
 なお、文中登場する人物については、もちろん事前の了解を得ていないので当事者でないと分かりにくい表現があるかもしれないし、多少の迷惑がかかるかもしれませんが、あしからず了承願いたい…し、最後だから笑って許して欲しい…(だめ?)

【脱・もてない男宣言】
 平成14年、道青協副会長就任時の挨拶で
『道青協史上、最も女性にもてない私…』
の旨、その発言に多くの盟友の共感を得てきましたが、ことあるごとに“脱・もてない男宣言”をして、その実、“青年部・夜の会議”で、もてたことを実感することはついに一度も体感することはありませんでした。
 もう諦めていますが、尊敬する森川先輩(第22代道青協会長)が
『“男も”惚れるような男になれ!』
…は、ちょっと無理でしたー(“男も”ということは、“まず女性に”が前提となっているのですよね?)

 しかも、なにかと悩みを聞いてくれて理解者だと思っていた旧友ですら、
『綺麗で若い子にチヤホヤされるのが好きなのね〜』
(一部、軽蔑の感情がはいっている…)を言うが、綺麗で、若い子(もちろん程度にもよる)は嫌いではないけど、結局そんな綺麗で、若い子が
『ひらさんって、やさしい…』
…で、終わってしまうこの切なさは、表現すること適いません。

 しかし、ここにきて事態はあらぬ方向に進展しようとしています。

 今年度は、オンシーズンでも週末しか家にいないときが続いたので、かえってそのせいで子供とのコミュニケーションは濃密なものになりました。
 特に長女は、ベタベタです。よその家庭からみれば(特に娘を持つ父親の立場からみれば)、『和男君うらやましい〜』と、日頃言われていました。

 ところが、ある日彼女が私の携帯メールをみてしまったことで、大事件に発展します。
『お父さん、不潔!飲み屋の姉ちゃんとメールしてるなんて…』
(←なぜ、そんなふうに想像できる!)
最初は、取り合わなかったマダムヒラリーも、最近では
『4月以降は外泊禁止令を発動いたしますから!』
(そりゃあ、無理!執行猶予下さい!)
…と、すっかり娘と同調してしまい、しかも言葉使いが“敬語”です。
 もう、怖くてしようがない…。
 きわめつけは、しょぼくれたのを見かねて娘がやさしい口調で
『お父さん…』
と話しかけてくるので、慰めてくれるのかと思ったのが、
『銀座の女の子にはヤキモチを妬かれ、家では針のむしろ…かわいそうに。』
…だと。
 某フ○キ会長が熊本市内で、ホステスと同伴出勤するところをばったりむすめさんと出くわして、
『お母さんには内緒にしとけよ!』
…と、一万円を握らしてやったエピソードを、もう、笑えないでいます。

 言い訳でもないですが、だからといってやましいことはしていません。潔白です!本当に…

【あなたは何フェチ?】
 飲むにつれ、盛り上がってくるとだいたいが我々の業界で言うところの、『繁殖学』や『生殖学』の話になります。
 この前も、
『文化人類学的見地から霊長類の進化と性態変化を考察し、生物学的性差と性行動の合理性を議論する』
という難しいお題目を、ススキノの某クラブでミニ講演してきました。
 高校、大学と農業専門だったので、特に畜産の繁殖学や生殖学の話は少々の実体験もあるので、相当リアルにお話しできます。しかし、20年も前のことをよく覚えているものです…

 こういう、実生活に役に立ちそうにないどうでも良いことを覚えている奴は、こだわりが強かったり、いわゆるフェチ度が高かったりするのではないでしょうか?
 例えば、新得のタイラさんのフェチは、『おでこ』だったり、『声』だったりします。
 もちろん、美尻だったり、美巨乳だったりは多少の温度差があるものの、世の男性陣の最も共通項の大きい部分ではないでしょうか…つまり、最大公約数です。

 この辺のところを、前述の講演風に解釈すると、
『二足歩行による進化の過程により、ホモサピエンスの雌のセックスアピールは正対したときの胸であり、結果的により発達した。』
〜のが美巨乳であり、
『類人猿からの潜在的性衝動の残査』
〜が美尻を魅了するものと考察できます。ちなみに、表現上“美”とつけたが他意はありません。

 では、特に印象深い“フェチ”を思い返してみると…
『贅肉』フェチ…、告白されても笑うしかなかった。爆笑ネタのひとつです。
『肩幅広』フェチ…、体育会系が好か…?そもそも悪い気はしないけど…
『傷』フェチ…、刃物なんかの傷跡にゾクゾクするらしい。
あと、可愛いところで『鎖骨』?フェチとか…

 しかし、一番重要なことはこんな話で盛り上がって、次の日の会議に支障をきたすことがあってはいけないということです。
 皆さんには、どんなこだわりがあるでしょうか?
 ちなみに、ミニ講演会場だった某クラブは、そういうお店ではないですが、クリスマス時のみは“バニーちゃん”に、変身するようです。

【狩猟行為】
 最近は、歳のせいか飲むとなるともう余り騒がしく飲まない、…ようにしています。
 アルコールも弱くなったし、次の日がこたえるようになりました。可愛い子がついても寝てしまって、放置プレーをするようなことはさすがにないですが、さすらい刑事の“安浦さん”みたいに和服美人のママとしっぽり飲めればいいのに…と思っているけど、実現するには遠い道のりです。
 結局、自分より若い連中のセレクトしたお店だと、ついていけずそのまま乗り遅れてしまって、場合によっては周回遅れになることもあります。
 東京だと、バニーちゃんがいるところが、某S副会長達のお気に入りのようで、これを彼らは『ウサギ狩り』と称してご満悦のです。(どうせ、“二兎追うものは一兎も得ず”状態で終了するのがオチなのに…)

 唐突に…
 昨年夏頃に家内の携帯が充電できなくなったというので、買い換えることになりました。
 なぜ、充電できないのか不信に想い、問いただすと中学生の長男が『コードをかじられた。』と、いうのである。
 『かじられた?』(何じゃそりゃー)
 『うん、 うさぎに…』
 『う、う、うさぎ!?』
 『あー、父さんしらなかったっけ、うさぎかってんの。』
 『どこで!?』
 『俺の部屋で。』
 『・・・・・・!』(が〜ん!!!)
 飼っていたことに、ショックを受けたのではなくて、それを約一ヶ月近く知らなかったことにへこみました。しかも、ヒラリーがたたみかけるように、
『それだけ家を留守にしていると言うことでしょ!』(それって俺のせいじゃ無いじゃん!)
となじられた。
 結局、自身の携帯も一緒に買い換えることになり、カメラはついているし、メールもやりとりできるようになり、やっと人並みのものを手に入れることができたのですが…

『あ〜ら、携帯変わったの〜?』
という、ススキノの女の子にことの顛末を説明すると大うけで、しかもとんちが効いています。
『お父さんが、東京でウサギがりしているときに、息子さんはウサギをかっていたのね!』…だと。まいった〜

 しかし、この時の騒動で手に入れた携帯電話が、今、我が家に大嵐をもたらすことになるとは思いもしませんでした。家族の視線が突き刺さるようで痛い…
 家族中、あれほど可愛がっていた、“ぴょんちゃん”(雄か雌か分からないけど…)も、昨年末から迷い犬で保護している猟犬もどきの賢い“しろ”(こちらは雌)に、ペット王座をうばわれ、凋落の一羽と中年一人は、寂しさのみを共有する間柄です。

『この家で父さんの味方は、ウサギぐらいよ!』
(それじゃーぴょんちゃんだって、浮かばれねーぞ!)

 ウサギ狩りをしていたつもりが、いつの間にかウサギになって、やがて“寂しくて死んじゃうんだ”と想う…

 人生の無情を憂い、不惑を修練します。合掌…

【おつかれちゃん】
 以上で、ひら劇場・道青協版の幕を閉じることと致します。
(あと、少し全青協の任期が残っていますが…)

 思い入れの多いキラキラしたシーンは色あせることはありませんが、またいつか、おそらく違うステージで、笑顔で一層逞しくなって再会できることをお誓いいたします。

 ありがとうございました。

平成18年4月6日

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