《新・新風青嵐の放談コラム‘07》望郷想年の12月号

森羅の夢に果てるまで

「望年」

 2007年も残すところあとわずか…
 町内会長だったり、集落の農事組合長だったりするので連絡や交渉調整や配り物で年末はそれなりにパタパタ…
町内会長は輪番ですが、“若いヒト”…っていないものだから、毎年この時期になると『カズオ君…どうしたらいい?』と、相談されます。
 やはり、頼りにされると黙っていられないので
「いいですよ…じゃ〜僕がやっておきますから〜」
と、なって年末集会や農事組合の総会の段取りはいつもギリギリになってから〜

【さんもんたらず】
 町内会にはお一人で住まわれているお年寄りが2戸…
 どちらも、おばあちゃんですが、配布物の時など積極的に声をかけるようにしています。冬季間、万が一の事がないように除雪もしたりして…(救急車が搬入できるように…北国の田舎じゃ実際にある話)

『随分しばれてきましたね〜小学校も臨時休校になりましたよ。風邪、気をつけて下さいね。』
『はい、いつも、ありがとうね〜』

 今夏、アキレス腱を切って入院した時も、ご近所から駆けつけてお見舞いしてくれたのは、老人会のおじいちゃまや、おばあちゃま達…
「大丈夫か〜ぃ?ど〜したんさぁ…?」(なんか、心配で心配でたまらない様子)
「人生の夏休みです…テヘヘヘヘ」(テレテレ…)
 『声かけ』運動はそんなおじいちゃまや、おばあちゃま達の想いの恩返し的強化行動だったりして…

 自身は、おじいちゃん子、おばあちゃん子でしたが、そのアキレス腱も大難を小難に天国からも助けてくれたのでしょうし…と、自分勝手に思いこんで(←最近、悪党のくせに…)ご近所の、おじいちゃん、おばあちゃん孝行もちゃんとしなさいよ…と、この年の瀬も見えない手が背中を押しています。

【イエス様の誕生日】
 12/25 町内会の年末集会
 町内会長の私は、世帯主では年少で…ならば、何か楽しんでもらえる工夫はないかと、あれやこれやを仕込んでの望年懇親会、前段の話し合いの最中…
「そういえば、去年の今頃…参議院選挙の話してましたね…」
と、なって話が意としない方向に…

M「ところがよ…参議院選挙、頼まれてヤマダナントカさんに投票したけどよ…」
某ひら「あ…、ありがとうございました。パンフや色々、配らせてもらいましたね…去年の望年会。」
M「そう…、その後な、ちゃんとやってるんだべか?」
某ひら「その…これと言って、特に挨拶や報告って受けていないですが…」
(そもそも挨拶受けるような立場でもないけど…)
N「あのよ〜なんか、ちゃんとしてくれたんか?…っていうか悪くなってるべ!」
某ひら「そうですね…でも、大臣交代スピード早くて、農政改革のスピード“が”ついていけなかったんじゃないですかね〜」
K「スピード“が”じゃなくてスピード“に”じゃないのか?どうなっとるんだこの国の農政は?」
某ひら「おっしゃるとおり」
M「いや、そのこともだけどよ〜たぶんな、カズオ君以外ここにいるヒトはよ、ヤマダナントカなんて逢ったことないし、しゃべったことないんだ…」
H「そうそう、それをさ…このままじゃ日本の農業がおかしくなる…ってんでヤマダさんにいれろってんだろ…おかしくなりっぱなしでしょうが…」
某ひら「本当に…」
H「だからさ…どうせならよ、知ってるヒトに入れた方がよっかたべ?そうおもわん?」
一同「うんうん」
某ひら「確かに…だったら、橋本センセに入れた方がすっきりしますもんね〜」
(特に、スケート王国の十勝だと…)
一同「そうだべ…」
O「あれ、なんで橋本センセ、推薦しないのよ〜?」
某ひら「実はJA北海道グループもそのこと…選挙の七不思議のひとつなんです。わかりません…」
N「まっ、選挙のことはいいけどさ〜ちゃんと仕事できないヒトになんかもういれられんよ!」
某ひら「いえ、いえ…あの…山田さん、元全中の専務さんで変な話し、北海道のトンチンカンな平場のセンセよりずっとわかってる方なんですよ〜」
M「だけどよ、品目横断なんて、肝心の北海道の生産者だけが割を食ってるんでないのかい?」
H「そうだ!豊作なのにこれだ…なんなんだ!この制度は?」
某ひら「いちおう、国際規律の強化に対応する安定的な制度…って言うのが解題部分なんですけど…だから、“緑”ってそういうもんだと…」
O「それはいいんだ…それで…、でも、北海道のセンセがトンチンカンだから全国区のセンセがしっかりちゃんとやってもらわんと駄目なんでないのかい?」
M「そう…そのために、“ヤマダ トシオ”って書いたんだからさ〜」
K「でも、こんなんだったらどうでもよくなってくるべ…誰に入れてもかわんないのなら…いや、むしろ悪くなってる…だったら、どうせなら知ってるヒトに入れた方がいいべや〜」
一同「うんうん」

 約300haを農家戸数6戸が耕作(いわゆる品目横断対象作物を耕作する原料型作物生産者)する町内会(非農家あわせて10戸)のこの10年…結婚は1組、新卒の就農者は1名、赤ちゃん誕生は2名…亡くなった方は10名…
 選挙が近いと、とりあえず無関心ではいられない…のですが、この言い知れないやるせなさは、いわゆる限界集落の悲鳴に似た嗚咽の裏返しだったりします。

 重要政策を担い手に集積する…を合い言葉に構造改革が進んで行くことは○(マル)ですが、このままでは肝心の担い手の体力が持ちません…手術は成功しても、患者が死んでしまった…この国の食料庫を担う北海道、十勝でさえ、このままでは生命維持装置をつけた患者だらけになってしまいます。
 はたして、それでいいでしょうか?それがあるべき姿でしょうか…

【今年も色々ありました】
 過ぎてしまえば、一年前のことすら想い出すのも困難で、それも歳を重ねるとともに時流も加速度を増しているような気がしてなりません。
 それでも、どうにかして明日につながる想いを伝えたいのですが…

 そう…今年は色々な出会いに支えられ鍛えられ、ポンコツなカカトでもたくさんの笑顔を手に入れることができました。
 町内会の年末集会〜とりあえずは、楽しんでもらったXmasのプレゼント交換ゲーム…
(特に、マダム達に好評〜)
 その笑顔が希望の大地を支えているのです…

 厳しい冬ですが、愛する者の笑顔と共に、良いお年をお迎え下さい。

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