《新・新風青嵐の放談コラム‘07》歓冬寒喜の新年1月号

森羅の夢に果てるまで

「形よりいでて心に入る」

 遅ればせながら、本年もよろしくお願い致します。

 H17年、青春チャリンコリレー同窓会で、懐かしい自転車戦士のメンバーと再会した東京研修から帰宅してほどなく、青森で開催された東北・北海道ブロック幹部研修に参加していた杉山会長から
「いい知らせで〜す!活動実績発表、青年の歌「君と」の二冠です!全国です!」
と、弾んだ声で報告を受け、留守番部隊長の私はひとり自宅で小躍りしてしまいました。青年の主張も僅差だったとか…発表者、関係者の皆さんの努力にあらためて敬意を表します。ご苦労様でした…そして、おめでとうございます!
 あわよくば三冠…で、北海道第七ブロック独立宣言を…と、目論んでいましたがそれはまた、その時が来れば叶うことでしょう。
 まずは、厳寒の北の大地から、思う丈の熱さと存在感を聖地日比谷で、思う存分表現して欲しいと思います。

【青年活動のど真ん中】
 全国大会の切符を手にしたJA芽室町青年部の発表は、内容的に非常にオーソドックスなものでした。十勝大会の予選で審査をさせていただきましたが、流行の“食農教育”活動もサラッとしていて、見る人が見れば、さして訴求力のあるものではなかったかも知れません。
 しかし、評価として高かったのはJAの農業振興中期計画に青年部として提言をまとめ、その策定に関わったことでした。

 「組合長さん達は…、農家の親父さん達は…、ましてや青年部は作文が下手くそ」…と、これまでいわれてきましたし、それであってはダメなのだ!…を、以前から発信してきました。
 その事を他人(例えば事務局)に任せていたのではダメ、自分たちの…現場の声を伝えていくには何よりそのトレーニングをしなくてはいけないのだ…と僚友・盟友に訴えてきていたのです。
 例えば、霞ヶ関のお役人だって所詮は人。でも、どんなに心うつ話であっても、正しい主張であっても、作文…“ペーパー”がなくては、ちゃんと書けていなくてはあの人達を動かすことはできません。逆な言い方だと、多少理不尽なことでもそれなりの理論武装ができていて、それが作文されていれば想い通りに動かすことだってできなくはないのです。

 そのレッスンをしっかり、やってきた…、やっていこう…
 そんな足跡と意気込みが彼等の発表からかいま見えるのでした。小さいことですが、普段からこのことに気を留め、怠りなく積み重ねていく。その結果が、“提言”として策定作業にかかわっていけることは、地味ですがまさにこれからの青年部の在り様を示す貴重なものになったと思います。

【心をあらわす】
 また、自身の出身単組とは、管内上り線研修(芽室、十勝清水、新得)などで一緒にさせてもらう機会が多かったので、青年団当時の友人もいたり、単組の役員同志で出逢う僚友もたくさんいました。
 特に『会議はスーツ・ネクタイ着用』を導入してきた経過などを、単組の幹部の体温で近くで見てきていたので、その事が成果の土台になっているのを、感慨深い想いで聞くのでした。そう…、思いつきだけの2年、3年では到底、達することのできな積み重ねの成果が彼等にあるのです。

 H8年、私が単組の副部長の時、自身の単組がホストになって交流事業開催の会合を持った後段の懇親会の席。芽室の単組の役員みなさんが、“コンブレ・ネクタイ”だったのをみて、
「きまってますね〜」
に、芽室の単組のある幹部さんが
「実は、『服だけ格好良くしても中身が伴っていなければ、意味ないでしょ』…っていう批判けっこうあるんです。そもそも、こんな格好自体慣れていませんし窮屈だから、『面倒だ!』の声はよくわかるのですが…そこを、まずは農業人である前に、社会人の規範としてスーツ・ネクタイからしっかり取り組もう!…を、実践していこうと始めました。」
と、応えました。
「社会人規範ですか…素晴らしい取り組みだと思いますよ。『心よりいでて形に入り、形よりいでて心に入る』ですね?」
「いや〜、なかなかいい表現で誉めてもらいましたね、ありがとうございます。『心よりいでて…』か…なるほど…」

 形を持って心を表現し、心をもって形に表す…表れる…
 その評価として、今彼等が10年以上の時を重ね大きな手応えを掴もうとしているのです。

 新しい歳を迎えて早々に、楽しみが増えて…
 北の想いは今までも、今も、そしてこれからも止むものでないことを胸に秘め、あの壇上に起つ喜びを仲間と共に感じて欲しいです。
 私も…随分ホッチャレてきましたが精一杯の声援を送るつもりです。

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